はじめまして・こんにちは、M3 CTO の矢崎です。
7/1 より業務執行役員も拝命いたしました。
とはいえ、引き続き M3 における CTO - 権威ではなくロールとしての CTO にあります通り、あくまで対等・フラットなエンジニアとして、テクノロジーの力を適正なバランス感・全体感で利用することによって インターネットを活用し、健康で楽しく長生きする人を一人でも増やし、不必要な医療コストを一円でも減らすこと に努めております。
ところで、先日 "垂直スケールの果ての db.r4.16xlarge で得た教訓" を Database Lounge Tokyo #6 の LT にて発表いたしました。
こちらの発表内容は弊社のプロダクトにおいて、実際に開発チーム複数名がさまざまな苦労や紆余曲折を経て得た知見を短時間に凝縮したものでございます。
Database Lounge Tokyo #6 について
Database Lounge Tokyo には筆者は初の参加だったのですが、例年データベース技術(狭義の RDBMS だけでなく広義の DB)についての濃い技術的なトークが共有されているイベントです。
今回はオンライン TV 会議での開催ということもあり、主催者の方には段取りなどのご苦労もありつつもこのような場を設けていただいたことに感謝しております。
今回の Database Lounge Tokyo #6 は NewSQL 特集回とのことで、NewSQL の概観や TiDB, Scalar DB といったお話がメインの発表枠ではございました。
筆者も NewSQL について多少のウォッチはしておりますが、実際に NewSQL を本格的に活用したりさらには周辺ツール整備や開発している事例を聞くことが出来たのは大変参考になりました。 特に個人的には、分散ゆえのトランザクション制御の細かな特性や管理・運用上の負担に対する対策が、過去に transactional な KVS 開発などもしていた身としては興味深かったです。
おそらく遠からず全発表の資料が Database Lounge Tokyo #6 のページより閲覧可能になるものかと思いますので、ご興味のある方はウォッチ頂けるとよろしいかと思います。
垂直スケールの果ての db.r4.16xlarge で得た教訓
今回のイベントとしては NewSQL 回とのことだったのですが LT 枠では NewSQL 以外も歓迎とのことでしたので、筆者からは伝統的な RDBMS で垂直スケールしたある意味分散 DB の逆を行く弊社の事例をご紹介いたしました。
クラウド技術の恩恵によりかなりの垂直スケールができたとはいえ、やはり DB (PostgreSQL, Aurora)の仕組み上 vacuum や各種のロックといった諸問題がボトルネックとなり限界がありました。 そういった限界についての具体的な知見・事例として参考になったというフィードバックを多くいただけて幸いでした。
なお、当日の発表でも口頭のアドリブで言及いたしましたように、NewSQL においても結局の所ロックやトランザクション制御などで DB 全体での一定の共有ポイント・ボトルネックはあるものかと思います。 従いまして、NewSQL も アムダールの法則 の影響は少なからず受けるものと思っております。
その意味で、NewSQL にも根本的に相通づるところがあったのではないでしょうか。
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