みなさん、こんにちは、こんばんは!日夜、部屋キャンで練習を重ね、先週末ついにキャンプ場デビューしたエムスリー執行役員VPoE兼プロダクトマネージャー兼その他諸々の山崎です。終日豪雨に見舞われ、設営から撤収まで全て雨の中で行うという、初回としてはストロングスタイルな体験を経て経験値が沢山溜まって嬉しかったです。
さて、本日は毎年書いていた「VPoEとしてこのx年間を振り返って」シリーズの最新作をお届けしようと思って筆を取りました。最後にエムスリーの体制変更に関するお知らせもありますので、是非最後まで読んでもらえると嬉しいです。
はじめに
2017年12月にエムスリーにおいて始めてVPoEが設置され、私が初代VPoEに就任しました。 それからの4年間は本当にあっという間に過ぎ、4年以上も経っているとは信じられないというのが正直なところです。 一方で、その間、多数のチャレンジをしてきました。
この記事では、社内外の参考になるかもしれないと思い、それらのチャレンジを抜粋して紹介したいと思います。 ちなみに、報酬に関するチャレンジはセンシティブなので割愛します*1。
書籍の紹介
4年間に渡るチャレンジをするにあたって、ロナルド・A・ハイフェッツの最難関のリーダーシップが非常に参考になったので、オススメします。
ロナルド・A・ハイフェッツ氏の考えはNHKの「リーダーシップ白熱教室」でも放送されているので、そちらでご存じの方も多いかもしれません。
本書を含めた、VPoEとしてのオススメ書籍は以下にまとめましたので、ご覧になっていない方は是非どうぞ。
主なタイムライン
冒頭でもご紹介しましたが、2017年12月のVPoE新設、就任から3年目までのタイムラインはこちらをご覧ください!
3年目の続き
- 2021/1 チャレンジマネジメントの重要性の理解
- 2021/2 グローバルプロダクト開発開始
- 2021/3 2021年度4月に向けた体制強化、リーダーの抜擢
4年目
- 2021/4 新卒メンバーのオンボーディング強化とクロス1on1の導入
- 2021/5 HRBPの業務拡大、現場へのディーブダイブ導入
- 2021/6 プロダクト開発強化への準備開始
- 2021/7 HRBPディーブダイブ成功、横展開を開始
- 2021/8 2021年度10月に向けての体制変更を引き継ぎ
- 2021/9 チャレンジマネジメントの本格導入
- 2021/10 エンジニア採用についてのさらなるテコ入れ
- 2021/11 マネジメントパイプラインの強化とfukabori.fm出演
- 2021/12 丸4年経過
- 2022/1 VPoP設置の検討
- 2022/2 VPoE交代の検討
- 2022/3 2022年度4月に向けた体制強化、リーダーの抜擢
- 2022/4 本日のブログ<- いまココ
主なチャレンジ
1年目のチャレンジ
今振り返ると、1年目のチャレンジは、右往左往しながらも組織マネジメントの型を作っていた1年間だったと感じています。組織をどのような方向に持っていくのか、誰を頼って改革を進めるべきなのか、経営陣の温度感や、説得や説明が必要な部分はどこなのか、一つ一つ課題を洗い出しつつ、それまでに感じていた仮説を検証しながら、今、組織で何が起こっているのか、診断しながら前に進むフェーズだったと思います。
2年目のチャレンジ
2年目のチャレンジは、1年目で診断した結果を元に、アクセルを踏みまくる1年間だったと感じています。特に1年目での採用ブランディングなどが成果を出し始め、中途採用で大きな成果が出せました(人材レベルを全く落とさず、2017年度比で2倍近い採用を実現)。また、2年目終盤、クラウド移行に舵を切れたのも、後になって思うと非常にタイミングが良く、コロナ禍のビジネスの成長を大きく支えることになりました。そう考えると、2017年からの取り組みが全て重なって、今日の成果につながっていることが良く理解できます。
3年目のチャレンジ
3年目のチャレンジは、エンジニアリングGに閉じず、エムスリーをプロダクト開発の視点で見たときの組織変革にトライした1年だったと感じています。コロナ禍を振り払うように4月よりデザインGとマルチデバイスプラットフォームG(ネイティブアプリの企画部門)へと担当を拡大し、これにより、プロダクトマネージャー、エンジニア、QA、デザイナーすべての職種の採用と目標設定、文化の構築、アサイン、成果の創出に責任を持つ立場になりました。これをうまく活用して、今まで以上にアウトカムにこだわったプロダクト開発にチャレンジできるようになったことは、プロダクト志向な私にとってはとても大きな進捗と考えています(実際に今まで以上に新規プロダクトの開発が活発になりました)。
4年目のチャレンジ
4年目のチャレンジは、振り返ればエムスリーを更に成長させるために、エンジニアリンググループのマネジメントチームと各事業+横断チームをさらに強化し、その運営を次世代リーダーに引き継ぎ、自分自身がまた新たなチャレンジに挑戦する準備をすることだったのだと思います。具体的には、今まで私が中心となってやってきたVPoEとしての業務を、各グループリーダーに分散したり、場合によってはチームリーダーに分散していきました*2。また、組織設計のような重要な業務についても、グループリーダーに任せ、HRBPと共に素案の作成、経営陣への提案や承認の獲得まで行って頂きました。「大きな服を着せる」「成果を期待するなら、まずは期待をかけるべき」という話がありますが、次世代リーダーの早めの抜擢は本当に重要だと考えています。
fukabori.fmでもVPoEとしてのチャレンジについて色々お話させて頂きました。こちらもよかったら是非聞いてみてください。
4年間を通じての気付きや学び
4年間を通じての気付きや学びについては、本当に多岐に渡るのですが、一つにまとめるとすると、何かを成し遂げるためには素晴らしいチームが重要であり、その素晴らしいチームを作ることこそが重要である、ということでしょうか。
素晴らしいチームには計り知れないメリットがあります。エムスリーでは会社全体の経営を進めるのも経営会議という経営チームが担っており、各グループ会社にも経営チームが存在します。エンジニアリンググループ全体でも、エンジニアリンググループ内の各チームの運営も、基本的にチームを組んで進めています。
「早く行きたければ一人で進め、遠くまで行きたければ皆で進め」というアフリカのことわざがありますが、私個人の意見としては「早く行くにも、遠くまで行くにもチームで進め」という方がしっくりくるかな、と感じています。
素晴らしいチームを作るというのは、本日振り返って紹介してきた全てのアクションの目的であり、成果でもあったと思います。4年間の活動を通じて、エムスリーのエンジニアリンググループに強いマネジメントチームと、強い事業+横断チームを作れた(かもしれない)ことが一番の成果であり、私の誇りです。
そして伝説へ次のチャレンジへ
ということで、4年間頑張ってきましたが、ここで重要なお知らせが2つあります。
VPoEを岩佐淳史さんに交代して、私は執行役員CTOへ
1つ目は、4/1付でエムスリーのVPoEを、マネジメントチームで一緒に頑張ってきた岩佐淳史さんに引き継ぎました!岩佐さんについてはテックブログにも何度か登場頂いていますが、マルチデバイスチームのiOSエンジニアとして入社され、その後もマルチデバイスチームのチームリーダー、m3.com担当チームのチームリーダーを歴任し、その実績から2019年10月にエンジニアリンググループのグループリーダーに抜擢されました。その後も、マネジメントチームの一員としてエンジニアリンググループの成長に貢献、SREチームや基盤チーム、セキュリティチームを担当、直近では電子カルテチームや新領域チーム、治験チームも担当するなどエンジニアリングマネージャーとして素晴らしい成果を上げています。
今以上にエンジニアリンググループを発展させ、日本、世界の医療を前進させるために、岩佐さんをVPoE、私は執行役員CTOとしてそれを補佐する新しいツートップの体制へ変更することとなりました。
VPoPを新設して、私と相原健一さんが初代VPoPとして就任
2つ目はVPoP(Vice President of Product)の新設と初代VPoPへの就任です。言わずもがな、昨今、ソフトウェアプロダクトが経営戦略と世界の変革に重要な役割を担っています。そんな中、エムスリーも本文でお話した通り、プロダクト開発を強化し、直近でもデジスマ診療を始めとする数多くのプロダクトをリリースしてきました。エムスリーではこの流れを更に強化し、日本、世界の医療を前進させるべく、4/1付でVPoP職を新設し、私と相原健一さんが初代VPoPとして就任することとなりました。こちらもツートップでプロダクト開発を推進していきたいと思いますので、是非応援いただけると嬉しいです。
相原健一さんについてはこちらの記事をご覧ください。
まとめ
いかがでしょうか?今回も思いの外、長文になってしまいました。
今回の人事にあたって、対外向けにどんな発表をしようか大変悩んだのですが、「VPoEとしてこの4年間を振り返って」と第して皆さんに背景情報も含めて発表するのが一番理解が深まると考えました。
具体的には本ブログでこの4年間を振り返り、多くのチャレンジから、重要な気付きを得たことを抜粋してお伝えしました。
全てのチャレンジに触れることは出来なかったのが残念ですが、社内外で少しでも参考になれば幸いです。今後は、CTOとしての振り返りや、VPoPとしての新しいチャレンジについて、皆さんにお伝えできると良いなと考えています。
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