エムスリーテックブログ

エムスリー(m3)のエンジニア・開発メンバーによる技術ブログです

エムスリーで活躍する人の型を観察してみた その1

こんにちは、プロダクトマネージャーの髙田です。辛いものが好きです。

最近は、昼ごはんに台湾ラーメンを食べて、夜に二郎インスパイアで台湾まぜそば(辛口)を食べました。

麺半分コール忘れて胃が爆発

入社からいつのまにか1年経過し、振り返りも込めてエムスリーで働く人を「観察」して学んだことを書こうと思います。

私は入社後半年ほど、インプット8:アウトプット2の時間の使い方をしていて、特に最初の3ヶ月は「エムスリーの型・勝ちパターン」のインプットを重点的に行っていました。

具体的には、

  1. コミュニケーション・行動・思考法などをMTGやSlack等から観察し
  2. 学んだことを週1で取締役CTOの山崎さんに報告
  3. 会話を通してさらに学びを深める&誤学習してないか確認

という手順で進めていきました。

この一連の経験が今でも役に立っていると感じる & 入社初期に「見習うべき型・勝ちパターン」のインプット期間があってよかったと感じているので、学びをまとめます。

1.リスペクトしあう

エムスリーの行動規範で「く・しゃ・み」というものがあります。

エムスリーの3つの行動規範「く・しゃ・み」
「く」 クライアント・いい仕事に対する執着心
「しゃ」社長意識を持って仕事に臨む
「み」 みなをプロフェッショナルとして尊重

く・しゃ・み すべて実感する出来事はあるのですが、「み」はコミュニケーションのベースとなる価値観であるのと、入社から1週間もせずに感じることができたので最初に取り上げます。

入社時の1on1で感じた「み」

入社後1ヶ月で約20名と1on1していて気付いたことがあります。それは、みなさん共通して、私が「できる人」という前提で会話をしてくれたのです。

例えば、入社1週間目にメンバーと行った1on1で「知識不足で迷惑かけるかもしれないけれどよろしくお願いします」と伝えると、

  • 「高田さんが知らないことで自分が分かることもあるように、自分が知らないことで高田さんが分かることもある。お互い補填したり、できる方法を探していきましょう。」

と返事をいただき、入社直後の社員に対しても尊敬・信頼の気持ちを持って接してくださっていることが強く印象に残りました。

この感想を、また別のメンバーとの1on1で話すと、

  • 「エムスリーに入るということは優秀ということだから、仕事ができる・できないとかそういう心配はしてない=エムスリーに入るということは何かしらの成果を出す人だと思っている。どちらかというと、これからどんなことをしてくれるのかの期待の方が大きい。

と言われ、私だけでなく、採用メンバーへの信頼・リスペクトも感じ、総じて"みなをリスペクト"を感じました。

元々「みなをプロフェッショナルとして尊重」する価値観を持った人が入社しているというのが、この文化を感じる最大の要因かと思いますが、そういう人が入社した結果、

周りが自分をリスペクトしてくれてると感じる↔期待に応えたい、自分も周りをよりリスペクトできる

という好循環が生まれていると思います。

2.「あたりまえ」を「あたりまえ」にやれる

ビジネススキルで「こうすると良い」「言われれば良いとわかる」ってことたくさんあると思います。

例えば、

  • ホウレンソウをちゃんとする
  • 背景と目的を踏まえて話に入る
  • 相手の意図を捉えて発言・対応する

など。

この様な基礎的なことは、フォーマルな場面で実践できているかを気にしたことはありましたが、観察したメンバーは、いつでも・日常的に行っていることに気付きました。

それも、資料を使ったやりとりの時だけでなく、口頭相談の時でもです。 まるで脳にフォーマットが埋め込まれているようで、チェックシートなしでもあたりまえにできている方が多いです。

下記に具体例を出します。

MTGでよくある光景

話し方にもいくつか共通点があります。頻度高く出てくる話し方の例でいうと、

  • 「◯◯に関する相談でどの方向性で進むかについてご相談です。Aという背景でBという課題があるのですが...」

と、この時間でどんなアウトプットを出したいか、そのための前提条件は何かをおさえています。*1

普通のことでないか?と思った方もいるでしょうが、ここで言いたいのは、こういうフォーマットで話そうと意識してるわけではなく、この話し方があたりまえの様にすり込まれている ように感じたのです。

仮に、背景・課題を抜かして相談している場合でも、相談を受ける側から

  • 「今回の目的をもう一度確認してもいいですか?」

等、前提を確認するフォローが入ります。

その他、言葉の定義が人によってずれている可能性があると感じた時は、「自分は〜〜と思っていますがみなさんのと認識は合っていますか?」とすぐに確認することで、前提や認識の違いによる巻き戻しが起きにくくなっています

これを、あたりまえにできていることが、プロフェッショナルな仕事を成し遂げるためのベースになっているのではないかと観察して思いました。

また、仮にできていなくても、その点を責めることはせずに、お互いフォローし合って目的達成のために時間を充てる点もエムスリーの特徴かと思います。

業務依頼のやりとり

MTG中に口頭で「医療機関での◯◯の導入状況を確認したい」とビジネスメンバーからエンジニアに依頼が飛んだ時のこと。 依頼を受けたエンジニアは、

  • 【目的】そのデータを何に使うか
  • 【納期感】いつまでに出せば良いか
  • 【アウトプットイメージ】(その目的なら)未導入、導入検討中、導入済み、で分ければ大丈夫か

を口頭確認して20分後にはデータを出し1時間もせずやりとりを終了していました。

文字に起こすと簡単ですが、これを流れる様なスピードで会話していたのです。

来週飲み行かない?いいね、場所はどうする?時間は?Aさんも誘う?というスムーズさをイメージしていただければと思います。

もう1年以上エムスリーにいるので上記の様なやり取りが普通の光景になってきましたが、入社当時は「なんだこの環境は、ベースラインが高い」と衝撃でした。

こういう型を持つメンバーと仕事をしていると、自然と自分もその型に染まってきます。 お手本となる人が多い環境で型にハマるのは効率よく成長できる環境だと感じます。

本当はもう少し学びを書きたかったのですが、少し長くなってしまったので今回はここまで。

また「その2」で学びを共有させていただければと思います。

まとめ

この記事では、私がエムスリーで観察した「型」「勝ちパターン」のうち2つ

  • お互いをリスペクトする
  • 前提・認識のズレによる巻き戻しを少なくする=目的にむけて最短で動けるようにする

について書きました。「その2」で紹介する学びもお楽しみに!

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*1:前提として、社内のMTGでは資料をきめ細やかに作り上げて話し合うことは少なく、必要に応じて最低限のテキストを書いたり数値を載せる程度です。本記事では口頭での相談をベースに例を書いています。