エンジニアリングGプロダクトマネージャーの境です。
エムスリーといえばm3.comを思い浮かべる方も多いかと思いますが、実はその他にも様々なサービスを展開しています。そのような環境の中で、私の所属するエンジニアリングG新規事業チーム(仮)のプロダクトマネージャーがどのような仕事をしているか少しご紹介します。
背景
エムスリーでは毎年、数十もの新規事業が立ち上がります。ソフトウェアプロダクトの開発が必要な案件に関しては、その事業の特性に近い既存サイト/サービスの責任者が主導することが多いです。しかし、中にはソフトウェアプロダクトの開発が必須だが、既存サイトやサービスとは全く異なる性格であるため、既存チームにお願いするのがなかなか難しいものもあります。そういった案件に対して仮説検証フェーズから参加し、ビジネスとして成り立つプロダクトへ成長させていくことが私が所属しているチームのミッションです。
プロダクトマネージャーとは?
プロダクトマネージメントについて書かれた名著「Inspired: 顧客の心を捉える製品の創り方」では次のように説明されています。
通常、新しい製品のアイディアは、あらゆるところから飛び出してくる。例えば、経営陣、客先との議論、ユーザービリティテスト(製品の使い勝手を検証するテスト)からのフィードバック、製品開発チーム自身、営業担当者、業界関係者などだ。が、次に、誰かがそのアイディアを吟味して、製品化を進める価値のあるものかどうかを判断しなければならない。この目利きをやるのが、プロダクトマネージャーだ。
出展元 : Inspired: 顧客の心を捉える製品の創り方
このように、ソフトウェアプロダクト開発において「何を作るべきか」を定義し、「なぜ作るべきか」をメンバーに説明する役割を担います。
実は、プロダクトマネージャーの職責はもっと広いのですが、一義的には上記の定義で十分なので、今回は上記の定義を前提にします。 興味のある方はこちらを参照下さい。
プロダクトマネジメントトライアングル: プロダクトマネージャーの職責を説明するときによく用いられます。
引用元: https://ninjinkun.hatenablog.com/entry/the-product-management-triangle-ja
どのようなプロダクトがあるの?
私が主に担当させていただいているのは、
- 医療人材のマッチングサービス (価値仮説検証フェーズ)
- AIを使用した自動診断サービス (MVP開発フェーズ)
- 電子カルテサービス (グロースフェーズ)
です。
事業領域もプロダクトのフェーズも本当に多岐に渡ります。この他にも社内には新規事業のアイディアがごろごろ転がっています。硬軟新旧、本当に様々なサービスやビジネスアイディアに毎日触れることができるため、本当に刺激的な環境でワクワクします。しかも、サービスはどれも社会的意義が豊かなので、頑張れば頑張るほど、なんかいいことをした気分になれるおまけ付きです。すばらしいですね。
どんな感じでプロダクトマネジメントしているの?
これはプロダクトのフェーズによって内容は大きく異なります。 例えば、価値仮説検証フェーズですと、解決すべき課題が曖昧であったり、実はそこまで課題ではないことがしばしばあるため、リーンに仮説の立案と検証を繰り返すことがとても重要です。ですので、しっかりといいものを作りたい気持ちをぐっと抑えて、アンケートやユーザーインタビューを実施したり、外部サービスを組み合わせてプロトタイプを提供したりと可能な限り手間のかからないシンプルなソリューションで、仮説の検証を進めます。
MVP開発フェーズでは、必要最小限の機能をいかにすばやく作り、リリースするかが重要です。価値仮説検証フェーズを経たことで、解決すべき課題と提供すべき価値が明確になりました。MVP開発フェーズではこれをソフトウェアプロダクトという具体的な形に描くことになります。その時、「もっとこうしたらユーザーにとってより使いやすくなるのではないか」といった誘惑や、「この機能がなくて本当にユーザーは不満に感じないだろうか」といった不安に襲われ、ついつい作り込み過ぎてしまうケースがあります。しかし、必要な機能かどうかはリリースしたプロダクトをユーザーに使用していただき、フィードバックをいただくまで判断できません。なので、そういった機能は勇気を持って排除し、少しでも早くリリースできるように準備を整えるべきです。
グロースフェーズになると、日々ユーザーからいただくフィードバックを着実にプロダクトに反映しつつも、それに加えて、ユーザーに驚きを届けることが重要になります。そこで、「うちだからこそ解決できるユーザーの課題はなにか」や「5年後、10年後にプロダクトのあるべき姿」を想像し、高い技術力を活かしたプロダクト開発を進めています。
プロダクトマネジメントについてより詳しく知りたい方は弊社VPoE兼プロダクトマネージャーの山崎が書いた記事が詳しいので、ごらんください。
他にもインターンに参加していただいた学生のメンターもしております。テックブログにて詳しく感想を書いていただいたのでそちらもよろしければ読んでみて下さい。
プロダクトマネージャーが複数プロダクト担当なんて無茶では?
幸いなことに、弊社はビジネスサイド、エンジニアサイドに関わらず、メンバーに非常に恵まれており、プロダクトのフェーズもうまく分散しているため、いまのところなんとかなっています。
異なるフェーズのプロダクトを同時に複数担当させてもらえることで、飛躍的な成長を実感する日々ではあるのですが、仮に私が担当しているプロダクトがすべて正式リリースとなると、私がボトルネックになることは明らかです。
ただそのくらいやりたいことが溢れているのです。
そこで、プロダクトマネージャーを募集しています!
エンジニアリングG新規事業チーム(仮)では、プロダクトマネージャーとして新しいプロダクトを一緒にドライブしてくれる仲間を募集しています。
医療業界にはITの力で大きく変革できる領域がまだまだたくさん残されています。
猛烈に優秀なメンバーと共に、健康で楽しく長生きする人を一人でも増やせるサービスを作りませんか。
興味が湧いた方はぜひ Tech Talk やカジュアル面談にお越しください。 お問い合わせは以下フォームより、お待ちしております。
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