こんにちは、エムスリー エンジニアリングG プロダクトマネージャーの佐野です。
先日、エムスリーテックブログにて、弊社岩田がホームランバッターと同じ環境で働くことで得られる知見をご紹介しました。
私は2022年7月にエムスリーへ入社したのですが、ここで紹介されているような、ホームランバッターと同じ環境で働けることに魅力を感じて入社した一人です。 今回、入社して約3ヶ月の時点で、ホームランバッターと同じ環境で働くことで、どのような学びがあったかをご紹介します。
ホームランバッターと働く前は
弊社VPoPの山崎がプロダクトマネージャーの育成に関してお話しした記事に、「7つのシコウ」が重要だ、と述べたものがあります。
この中で、重要なシコウの1つとして、「志向」の重要性を説明しており、「PMとして志を持ち、チームにも伝搬できているか」が大事だ、と述べています。
プロダクト開発に関わる読者のみなさんであれば、「確かにそれは重要だよね」とお考えになるのではないでしょうか。私も同じ意見です。
しかしそれと同時に、私のようなプロダクトマネジメント歴が浅い人間からすると、「わかる…わかるけど、じゃあどこまで志向について考えれば良いんだ…!?」という考えに陥ってしまいます。
前職では、結果として、自分なりに志を言語化して周囲に共有してみるものの、何か反応も薄いし、コレジャナイ感…となり、そこで一旦志向について考えるのはストップ。 成果に繋がりやすい短期の計画を立て、そちらへ向けてひとまず動かしていくか…という考えに至ってしまいました。
ホームランバッターと働くことによる変化
これが、エムスリーに転職し、ホームランバッターと同じ環境で働くことで次のように変わりました。
私が入社時のオンボーディングの一貫として、エムスリーデジカルというプロダクトについて、関係者へインタビューした時のことです。
エムスリーデジカルでは、「クリニックのあらゆる課題を解決し、医師の『患者と向き合う時間』を最大化」するという志を掲げています。
インタビューの中で、この志を、いつから、どのような考えで掲げるに至り、それが誰にどこまで浸透し、結果としてプロダクトやチームにどのような影響を与えたか、ということをホームランを打った本人(山崎です)及び事業責任者、マーケティング、セールス、カスタマーサクセスの責任者などを含むデジカルチームメンバーに直接ヒアリングできました。
そこでは、以下のような発言がありました。
- プロダクトを作る上でビジョンが大事だと思っている。そのプロダクトで何を実現したいのかが明確であること。デジカルはそれがはっきりしている
- 診療がラクになるというのは医師なら誰でも嬉しいのではないか。根源的な欲求をコンセプトにした方が、刺さるのではないか。
- 「いかに患者と話す時間を長くするか」「そのためにいかに効率化するか」にこだわる。その熱量が、開発チームもセールスチームもあった。「絶対売れる、絶対使う」と思っていた
- カルテ入力の自動学習機能を最初から搭載したり、診療がラクになるというのはどういうことかを考えながら開発していた
- なぜこのPJを始めるのか、なぜあなたがこのPJに必要なのか。将来的にどうなるのかの夢の部分も、ここからやっていきたいという足元もきちんと伝えてくれる。
上記の発言から、志向の重要性が文字面だけでなく、本当の意味で腹落ちしました。
その結果、現在担当しているプロダクト(エムスリーデジカルとは別になります)では、短期の計画ももちろん推進していくものの、同時に志向について考える機会を設け、チームで議論できています。 この腹落ちがなければ、短期の計画推進に忙殺され、そのような場を設けようとは言い出せなかったことと思います。
まとめ
ホームランバッターと働いてみた結果です。
プロダクトマネジメントにおいて重要だとされる「志向」について、「いつでも実践できるぞドンとこい!」 とまでは言えないものの、志向をどこまで考え抜き、その結果、プロダクトやチームがどのような状態になっていれば良いか、1つのベースラインを作ることができたと思います。
結果として、少しずつですが、自身の行動にも変化が現れています。
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