エムスリーテックブログ

エムスリー(m3)のエンジニア・開発メンバーによる技術ブログです

育児休業を支えるあれこれ

エンジニアリングGの冨岡です。

私は昨年の11月に第一子が生まれてから3ヶ月間、育児休業(以下、育休)を取得していました。昨今は比較的育休を取得する男性も増えてきたように思います(私は男性です)。実際に私も育休を取得して気づいたことがたくさんあります。全く論理的でも科学的でもなく、ハッピーな話ばかりでもありませんが、育休中の人、これから育休を検討している人、育休に入りそうなチームメンバーがいる人など、何かの参考になれば幸いです。(テックブログですがテクノロジーの話は出てきません)

TL;DR

  • 育休はバカンスではない
  • 父親の育休は家族を救う
  • ありがとう

育休とは

はじめに、そもそも育休とは何か、というところをざっくりと把握するためにWikipediaを参照すると、以下のように書いてあります。

育児休業(いくじきゅうぎょう)とは、子を養育する労働者が法律に基づいて取得できる休業のことである。

育児休業 - Wikipedia

多くのケースでは、期間や給付金はざっくり以下のようです。給付金は雇用保険に加入しているなどの条件で給付されます。

  • 期間は原則1年まで
  • 給付金は取得時点の給与の67%(上限あり)

条件によって細かくいろいろあるので会社の人事や労務の方がいれば相談すると良いでしょう。

育児のつらみ

まず、育休はバカンスではありません。仕事を休み、万全の体制で育児に備えるわけですが、それはそれだけ育児が大変であるということの裏返しでもあります。私が育休中に特に感じた育児のつらみは以下の3つです。

  • 生活リズムの崩壊
  • 不安と自己嫌悪
  • 睡眠不足

ここからはかなり主観的な話を書きます。育休を取得したいち男性が感じた素直な感想として参考にしていただければと思います。なお前提として、私も妻も仕事を休み家に100%いる状態です。

生活リズムの崩壊

生まればかりの赤ちゃんは昼も夜も関係なく突然泣き出すので、それに対処する必要があります。割り込みです。

家で誰にも邪魔されずに黙々と好きな作業をする・・ということは残念ながらしばらくできません。育児をするなら、赤ちゃんのペースに合わせて生活することになります。昼夜問わず断続的に無視できないアラートが飛んでくるようなイメージです。

不安と自己嫌悪

突然泣き出す赤ちゃんは、しかし、なんで泣いているのかを教えてくれません。例えるなら、[ERROR] something is going wrong.というエラーメッセージだけが唯一の手がかりのような状態です。何もわかりません。

オムツは替えた。ミルクは飲んだばかり。抱っこをして家の中をぐるぐると歩きながら、何がいけないんだろう、何が不満なんだろう、病気じゃないのだろうか・・と不安が頭をぐるぐるし、次第にどうしても泣き止まない赤ちゃん(はっきり言ってめちゃめちゃうるさい)に対してイライラし、そんな自分を自己嫌悪しました。

睡眠不足

これらのつらみを何倍にも増幅させるのが、睡眠不足です。生まれてすぐの赤ちゃんはたいてい1〜3時間おきに起きて泣く、またはミルクを飲ませる必要があるので、その都度起きることになります。

当然、睡眠不足になります。体力的にも精神的にもきつい状況に、畳み掛けるように止まらない赤ちゃんの鳴き声。不安と自己嫌悪が膨らんでいき、この生活がいつまで続くのだろうか・・とマイナスの思考になっていきました。育児ノイローゼになる気持ちがわかります。

解決策

退院後1週間で早くも私たちは疲弊していました。殆どのお世話は二人で分担していたにも関わらず、です。なんとかするために以下のような解決策を試みました。

交互に寝る

夜の赤ちゃんの世話をする担当を1日ずつ交代し、担当でない方は別の部屋で寝ることにしました。片方が夜の世話で疲弊していても、じっくり寝た方が翌日の朝から面倒を見ます。

これはとても良く機能しました。生活にメリハリができ、夜の担当のときも、前日にぐっすり寝ているので苦になりません。睡眠不足が解消されることであらゆることに前向きに対応できるようになりました。

自分の時間を確保する

2人とも休んでいるので、1人はでかけることができます。私はときおりサッカーをしに外出し、妻はときおりヨガに行くなどしました。

家で育児をしているとずっと赤ちゃんのペースで行動することになりますが、自分のコントロールできる時間を過ごすことはお互いにとってリフレッシュする機会になりました。

完璧を諦める

突然親になった私は、必要以上に責任感を感じ、「子どもが最優先でなければいけない」と意識しすぎていたようです。それは一種の呪いです。

しかし、完璧にしようとする窮屈なイラ立ちを子どもにぶつけるくらいなら、まぁいっかと開き直って、多少ダメでも気持ちよく子どもと接する方が良いと途中から考えました。

例えば皿洗いの途中で赤ちゃんが泣き出したとして、今までは手を止めて真っ先に対応していたところを、「ちょっと待ってねー!」とか言いながら待たせておいて、皿洗いを終えてから対応するようにしました。一刻を争うようなアラートはほとんど起きないとわかったからです。

こういった少しの諦めで、自分のコントロールできる時間を少しずつ取り戻していった私は、比較的穏やかな気持ちで子どもと接することができるようになりました。根拠はありませんが、私は完璧を諦めることで楽になりました。

男性の育休

心の余裕は子どもへの接し方に出る

母親は、妊娠・出産という人生最大級のダメージを体に負った状態で過酷な育児に立ち向かうことになります。元気な私ですら、始めはとても辛いものでした。深夜にどうしても泣き止まないとき、イライラが抑えられずに叫んだこともあります。

上記のような解決策の効果もあり、ペースを掴み生後1ヶ月がたつころには私も妻もかなり安定して、"楽しく"育児をすることができました。私たちが余裕を持てたことは、きっと子どもにとっても良いことだったのではないかと思います。

全てを一人で抱えていたら、こんなにも余裕は持てなかったでしょう。

母親1人の仕事にしない

妊娠・出産で極限状態の母親が、過酷な育児を一人で行うとしたらそれがどれだけ酷なことか、と私は実感しました。「母乳をあげる以外のことは、男もできる」といいますが、その通りです。逆に、母乳が出ないことを不便に感じるでしょう。深夜にミルクを作るのは結構めんどうです。

育休が取得できない場合も、里帰り出産など、両親が頼れるものなら頼るのが良いと思います。育児は、それだけ大変なことです。ベビーシッターなどのサービスを利用するのも良いでしょう。どちらもできない場合も、休日は面倒を見るとか、平日早く帰るとか、やれるだけのことをやれるといいのかなと思います。

私たちのように里帰り出産せずに2人で育てる場合においては、私が育休を取得し2人で育児に専念できることが本当に助けになりました。

男性で育休を検討している方、本当に家族の助けになります。オススメです。取得できないと思っている方、もう一度だけ、ほんとうに取得できないか、考えるだけの価値が育休にはあります。どうしてもできない場合があると思いますが、そのときは奥さんを全力でサポートしてあげてくださいね。

ありがとう

ここまで家族のことに関してばかり書いてきましたが、これは会社やチームメンバのサポートがなければできませんでした。

特に私はグループ会社のCTOを勤めており、チームに穴を開けることに心配もありました。しかし、育休の相談を持ちかけると、誰もが快く応援してくれました。

様々なオプション含め相談に乗ってくれたVPoEや人事・労務のみなさん、「ぜひ取ってください!」と背中を押してくれた新卒スーパーエンジニアの@ryo-kato2(チームを任せられる、彼のようなエンジニアがチームにいたのは幸運でした)を始め、育休中もさらにサービスを成長させてくれたチームメンバーや会社のみなさんに、この場を借りて感謝申し上げます。

おかげで家族と大切な時間を過ごすことができました。

最後に

育休を取得して本当に良かったと思っています。

復帰以来、育休エヴァンジェリスト(自称)として、チームメンバーや周りの人には「私が全力でサポートするから、子どもが産まれた際はぜひ育休をとってくれ」と言っています。今は数が少ないですが、男性で育休を取得した人はみんなそういう気持ちになるんじゃないかと思います。

しかし、現実的には全ての育休取得者をサポートするには、私一人では手が足りません。エムスリーでは育休取得をサポートしあうエンジニアを絶賛募集中です!

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